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この時期すごい貧乏だったため、チャーリーを観るお金を捻出できなかったんですが、ライヴは観られなくてもチュッチさんだけには逢わなくちゃと、初日のブルー・ノート東京夜の部公演後をねらって出待ちを試みたんです。
すると『待ってました』とばかりにお店の人が寄って来て、「ここら辺は、周りが普通の民家ですので迷惑になります。立ち止まらないで下さい。」と厳重注意されてしまったのでした!
しょうがなくブルー・ノートから150メートルくらい離れた所の物陰に隠れて、ひたすらチュッチさんが出てくるのを見張ったのですが、待てども待てどもチュッチさんは現れず、しびれを切らした私はブルー・ノートに戻り、勇気を出してお店の人に「あの〜、スタッフのチュッチ・マギーさんは、まだ中にいらっしゃいますか?」と訊いたのでした。
すると、意外にも親切な対応で「ちょっとお待ち下さい。」と中に入って確かめてきてくれたかと思いきや、戻って来たその人の返事は「スタッフにそういう名前の方はいらっしゃいませんね。」でした・・・!
「あの〜、チャーリー・ワッツさんが連れて来たスタッフなんですけど。」と私がねばると、その人は「ハイ、スタッフ名簿を確かめたのですが、そういうお名前の方は載ってらっしゃいませんね。」と譲りません。
「スタッフ名簿ってあんたね〜、チャーリーのスタッフはチュッチさん1人だけなんだよ、それってどういう名簿なんだよ!?他に誰が載ってるんだよ?」と突っ込みたい気持ちを抑え、その日は泣きながら終電に乗り込み家路についたのでした。
こうなったら、もう会場の中に入るしかチュッチさんに会う方法はありません。観念して郵便局の簡保からお金を借り入れ、いちかばちかブルー・ノートにTELしてみました。「あの〜、チャーリーのチケットまだありますか?」「ハイございます!」
幸いにもチケットはまだ楽勝で売れ残っていたのです。チケットが取りにくかった10年前の公演の時とはえらい違いです。
てなわけで、今度は堂々と会場内に入り、めでたくチュッチさんと再会出来たのでした。 「ハ〜イ、チュッチ」「オ〜、ミネーコ!」さっそく私は手みやげ代わりに最新作漫画『ロックン・ロール・スターの休日』のコピーを渡し喜んでもらいました(この作品はコミックのコーナーで読めます)。
ちなみにチャーリーのパフォーマンスは、ストーンズの時と違ってめちゃめちゃ本気でした。特に終始笑顔で長時間シェイカーを振りまくたおしているチャーリーには、つい「だいじょぶかー!」と声をかけてしまいそうになり、これにはまってしまった私は結局、計4回も足を運んでしまうことになったのでした。
おそらく、チュッチさんが、チャーリーに私のことを何かしら伝えておいてくれたのでしょう。入退場の際、毎回チャーリーが私の肩をポンとたたいてくれたり、モソモソっと話しかけてきてくれたり、私のテーブルの上のナッツをつまんで口に入れ、観客の笑いを取ったりしてくれました。
それにしても、こういう小会場だと、チュッチさんの仕事ぶりが間近に見られて、ほんと最高です。逆にチュッチさんは仕事しにくかったかもしれませんが。なんせ若干1名、食い入るように見つめてる者がいるわけですから。
視線攻撃が気になったチュッチさんはしばし手を休め、私に質問をしてきました。「チャーリーのステージはどうだい?気に入ってるかい?」私が「イエス!」と答えると、「そうか、イエスか!ハッハッハッ!」と満面の笑みで喜んでくれたのでした。
やはりチュッチさんはプロ中のプロ!観客がチャーリーのステージを充分に楽しんでいるかどうか、常に気を配っているのでした。
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